私の子供はアレルギーっ子です。
生まれて2ヶ月くらいで湿疹が出始め、アレルギーについて全く知識のなかった私でも
異常性を感じ、アトピー性皮膚炎であることはすぐにわかりました。
明らかに何かに反応をしているため、生後6ヶ月で血液検査をし、
3大アレルゲン(卵、乳・乳製品、小麦)の食物アレルギーであることが判明し、
母乳に出るのを心配し自分も食事制限をしたり、ハウスダスト、カビ、ダニ、花粉など住環境を見直したり、
それまではアレルギーとは無縁の生活をしていたのですが、アレルギーと付き合う大変な生活が始まりました。
アレルギーマーチというのがあります。
アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支喘息、アレルギー鼻炎これらもすべて経験しました。
(また、こちらの事は改めて書こうと思います。)
カフェを経営していたので、出産後、復帰をするために子供を保育園に預ける事は決めていました。
アレルギーのある子でも給食を食べられるようにと思い、周りは除去食をしている時代でしたが、
食物経口負荷テストを行いながら(アレルギーが確定しているか、疑いのある食品を分割して摂取させ、
症状を確認し、摂取できる量を徐々に増やていく)食べられるようにするという方針の小児科の先生を
友達から紹介してもらい、離乳食が始まる時から、週一で通いました。
小児科が近くはなかったので、週一回通うのはとても大変でしたが順調に食べられる量も増え、
1〜2年掛かりましたが、おかげさまで、2歳なる前には保育園給食でエビ・カニ・蕎麦以外は食べられる
ようなりました。
それでも、体調が悪い時、季節の変わり目など、アレルギーの症状が悪化し、蕁麻疹が出たり、喘息になったり、
入院することも度々あり、日常の生活をしっかり健康体で過ごすことが本当に大切なことだと知りました。
また、ある日外食をした時にエビ・カニ・蕎麦が入っていないことを確認して食べたもので、
蕁麻疹を発症してしまったことがあります。アレルギー反応は怖く、何に反応しているか分からないことや、
症状が咳や皮膚、最悪死にいたることもあります。(私の子供も何度も救急病院にお世話になり、
最悪の事態を考えることもあり、小さい頃はとても心配でした。)
そんなアレルギーっ子が小学生の時、PTAの本部役員をさせていただく機会がありました。
メインの役割は、小学校の伝統行事「奈良のっぺい」をPTAの保護者が子供達に振る舞うということでした。
約300食を大釜で作るというもの。もともとマラソン大会の後に子供達にふるまわれたことがきっかけだそうで、
子供が好きな味付けにしたり、「おん祭」にふるまわれる煮物のようなものではなく汁気の多いものにしてあるなど、
受け継がれてきたレシピには、これまで関わってきた保護者の愛情たっぷりの
工夫が詰め込まれていたのですが、その中に鶏がらスープが入っていました。
鶏がらスープには、原材料に乳糖が入っているメーカーのものがあります。
乳糖には乳由来の成分がごく微量に含まれていて、医師と相談し除去が不要なケースもあるらしいのですが、
乳・乳製品アレルギーのある方は控えた方が良く、大釜で作るものを個別対応するのは難しいこともあり、
食べられない疑いがあるなら使用しない方が良いと思い、会長から先生方までお伺いをし
誰もが安心して食べられるように、素材だけを組み合わせた
シンプルなレシピに少し作りかえさせていただきました。
出汁は昆布と鰹。具材は根菜に、奈良のっぺいに欠かせない厚揚げ。
調味料は醤油と塩、お酒とみりん。ぶっつけ本番の300食を保護者だけで作る大変な作業ですが、
子供たちの嬉しそうに食べている姿や美味しいと笑顔で言ってもらえたり、元気にお代わりをする子供の姿を
身近で見れて嬉しかったです。
今後も小学校の伝統行事としてずっと続く
“ならのっぺいのふるまい”
もう子供は卒業していますが、受け継がれていることと思います。
(新型コロナウィルス感染症の今はどうしていることか・・)
添加物が何由来から出来ているのか、鶏がらスープに乳糖が入っているため、乳アレルギーの子供がのっぺ汁を
食べられないことがあるとは、誰も想定しにくいことだと思います。
科学的に合成されて作られたものをアレルギーの子供に食べさせるのは不安な気持ち。
子供が幼い時は親として心配でした。心配し過ぎるのかも知れませんが。。
アレルギーはまだ解明されていないことが多いです。花粉症や鼻炎を含め、アレルギーは、
3人に1人、最近では2人に1人とますます増加傾向にあります。
私がSu-balanceとして作る食品に掲げていることには
「添加物不使用」
があります。これは、このような経験の中から生み出されました。
「安心して食べられる食品の提供をする。」
は、アレルギーの子供を持つ親こごろなのかも知れません。
〜消費者が安心して食べられる食環境を作りたい〜
豊かな食を囲んで、前を向いて生きていくお手伝いをしていければと思っています。
これからも、Su-balance を よろしくお願いします。
管理栄養士 中西 純枝
Su-balance
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